解決事例④事故態様
事故態様に争いがあった事例
交通事故の態様について、過失割合や損害の認定に影響するような争いがあった解決事例を一部ご紹介いたします。
たとえば、追突か接触か、右折か進路変更かなどの事故態様の争いです。
状況は様々ですので、実際の被害事故について具体的なことはご相談いただければと思います。
追突か路外から進入で接触か
事故態様の主張
- 当方主張:相手車両が当方車両に追突した。
- →相手過失100%・当方過失0%
- 相手主張:相手車両が路外から進入中に当方車両に接触した。
- →相手過失80%・当方過失20%
活動・結果
- 示談交渉において、警察の実況見分調書や車両・現場の写真などにより相手車両による追突であることを示し、相手過失100%・当方過失0%で示談。
右折か進路変更か
事故態様の主張
- 当方主張:相手車両は赤信号で合図をせず交差点を右折しようとして、右後方から進行してきた当方バイクに衝突した。
- →相手過失100%・当方過失0%
- 相手主張:相手車両は右側車線に進路変更しようとして、右後方から進行してきた当方バイクに接触した。
- →相手過失80%・当方過失20%
活動・結果
- 示談交渉において、刑事裁判記録などにより相手車両が赤信号で合図をせず右折しようとしていたことを示し、相手過失100%・当方過失0%で示談。
横断歩道の信号は青か青点滅か
事故態様の主張
- 当方主張:当方歩行者が横断歩道を青信号で横断開始し、相手車両が衝突した。
- →相手過失100%・当方過失0%
- 相手主張:当方歩行者が横断歩道を青点滅信号で横断開始し、相手車両が衝突した。
- →相手過失70%・当方過失30%
活動・結果
- 横断歩道の信号が青だったか青点滅だったかについて明確な証拠はなかったが、裁判で、事故当時の状況を踏まえ当方主張を提出したところ、裁判官から相手過失90%・当方過失10%とする和解案が提示され(尋問未実施)、双方受諾して和解。
衝突したかしなかったか
事故態様の主張
- 当方主張:相手車両が駐車場内でバックしてきて、駐車中の当方車両に衝突した。
- →相手過失100%・当方過失0%
- 相手主張:相手車両はバックしたが、当方車両に衝突はしていない。
- →当方に損害なし
活動・結果
- 裁判で、両車両の写真、警察の記録、陳述書や尋問などにより、相手車両が当方車両に衝突したという裁判官の認定を得て、当方に損害あり、相手過失100%・当方過失0%の判決。
このページの著者
弁護士 滝井聡
神奈川県弁護士会所属
(登録番号32182)