就職遅延・昇給遅延と休業損害

就職遅延・昇給遅延と
休業損害

交通事故で得られなくなる収入

学生等が交通事故で怪我をした場合、就職が遅れて、予定していた収入が得られなくなるということがあります。
給与所得者が交通事故で怪我をした場合、昇給が遅れて、事故がなければ得られるはずだった収入が得られなくなるということも起こりえます。
これら就職遅延や昇給遅延による休業損害についてご説明します。



交通事故の休業補償(休業損害)ページへ、以下のリンクから戻ることができます。


交通事故による就職遅延と休業損害

交通事故による学生等の就職遅延については、休業損害を認めた裁判例は多くあります(たとえば、東京地裁平成12年12月12日判決、大阪地裁平成14年8月22日判決、名古屋地裁平成14年9月20日判決、京都地裁平成20年2月29日判決、東京地裁平成21年9月10日判決、大阪地裁平成30年4月16日判決など)。

また、大学受験の前に交通事故で怪我をして、大学受験が遅れた場合、それにより大学入学・卒業・就職とも遅れて、減収が生じるということも起こりえます。この場合、事故との相当因果関係を吟味して、休業損害を認めた裁判例があります(たとえば、東京地裁平成13年3月28日判決、岡山地裁勝山支部平成1年8月16日判決)。



交通事故による昇給遅延と休業損害

給与所得者の昇給が交通事故によって遅延した場合、事故にあわず昇給をした場合の収入と、昇給せず実際に得た収入との差額を減収として、休業損害を加害者側へ請求することが多くあります。
その請求の中には、通常の休業損害、すなわち、事故前と同等の収入が継続した場合の収入と、事故の怪我で欠勤等をしたことによって減少した現実の収入との差額も含まれるのが一般的です。

しかし、事故前と同等の収入が継続した場合を超えた、事故にあわず昇給をした場合の収入について休業損害が認められるためには、その事故を原因として昇給の遅れが生じたことや、その昇給後の収入などを証明する必要があります。
それらを吟味して昇給遅延による休業損害を認めた裁判例として、大阪地裁平成6年3月28日判決、名古屋地裁豊橋支部平成23年12月15日判決などがあります。



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