基本過失割合④高速道路上
高速道路上での基本過失割合
交通事故の過失割合のうち、高速道路上の事故の基本過失割合を掲載します。
(東京地方裁判所民事交通訴訟研究会編「別冊判例タイムズ」から抜粋)
高速道路上
車線変更に伴う事故の基本過失割合
1 車同士
- 追越車線
- :走行車線から車線変更
- =20:80
- 走行車線
- :追越車線から車線変更
- =30:70
- 3車線以上の道路で走行車線
- :他の走行車線から車線変更
- =30:70
2 バイクと車
- 追越車線のバイク
- :車が走行車線から車線変更
- =10:90
- 追越車線の車
- :バイクが走行車線から車線変更
- =30:70
- 走行車線のバイク
- :車が追越車線から車線変更
- =20:80
- 3車線以上の道路で走行車線のバイク
- :車が他の走行車線から車線変更
- =20:80
- 走行車線の車
- :バイクが追越車線から車線変更
- =40:60
- 3車線以上の道路で走行車線の車
- :バイクが他の走行車線から車線変更
- =40:60
高速道路上
合流地点における基本過失割合
1 車同士
- 本線車:合流車=30:70
2 バイクと車
- 本車線のバイク:車が合流=20:80
- 本車線の車:バイクが合流=40:60
高速道路上
追突の基本過失割合
1 過失等により本線車道等に駐停車した車両に対する追突
- バイクが追突:駐停車の車=50:50
- 車が追突:駐停車の車=60:40
車が追突:駐停車のバイク=70:30
2 過失なく本線車道等に駐停車した車両に対する追突
- 被追突車に退避懈怠又は停止表示器材設置懈怠の過失がある場合
- バイクが追突:駐停車の車=70:30
- 車が追突:駐停車の車=80:20
車が追突:駐停車のバイク=90:10
- 被追突車の駐停車後の対応に過失がない場合
- 追突車:駐停車=100:0
3 路肩等に駐停車中の車両に対する追突
- 追突車:駐停車=100:0
4 被追突車に道交法24条(急ブレーキの禁止)違反がある場合
- バイクが追突:24条違反の車=40:60
- 車が追突:24条違反の車=50:50
車が追突:24条違反のバイク=60:40
- 道交法24条(急ブレーキの禁止)
- 「車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両等を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない。」
高速道路上
落下物による事故の基本過失割合
- 先行車が積載物等を落下:後続の車
- =60:40
先行車が積載物等を落下:後続のバイク - =70:30
高速道路上
歩行者と自動車の基本過失割合
- 本線車道の歩行者:自動車
- =80:20
- 駐停車車両の近傍の歩行者:自動車
- =40:60
個別事情による修正
以上それぞれの基本過失割合は、個別の態様・状況や、著しい過失・重過失などによる修正が設けられています。
その一部を、以下の各ページに掲載しています。
このページの著者
弁護士 滝井聡
神奈川県弁護士会所属
(登録番号32182)