バイクと車・追突の過失割合
追突された側の過失ゼロが通常
バイクが追突・車が追突いずれも
バイクと車(四輪車)との追突事故の過失割合についてご案内します。
追突は、追突した側の一方的過失によることがほとんどです。
バイクが車に追突した場合と、車がバイクに追突した場合のいずれであっても、追突された側は、赤信号や渋滞などで停止中だったなら過失ゼロとされ、追突した側の過失割合100%とされるのが通常です。
ただし、急ブレーキをかけて追突された場合は異なり、追突された側にも過失ありとされることがあります。
車が急ブレーキ・バイクが追突の場合
車が道路交通法24条(急ブレーキの禁止)に違反して、危険を防止するためやむを得ないという事情がないのに急ブレーキをかけ、その車に後続のバイクが追突した場合です。
基本過失割合は、追突したバイクが60%、急ブレーキをかけ追突された車が40%とされていて、認定基準は以下のとおりです。
急ブレーキ |
車 |
↑ |
バイク |
バイク | 車 | |||
走行態様 | 追突 | 急ブレ ーキ |
||
基本過失割合 | 60 | 40 | ||
修正要素 | 住宅街・商店街等 | +5 |
||
バイクが15㎞以上の 速度違反 |
+10 |
|||
バイクが著しい 前方不注視 |
+10 | |||
修正要素 | 車が幹線道路の 走行車線上停止 |
-15 | ||
車が制動灯故障 | -20 |
道路交通法24条
(急ブレーキの禁止)
車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両等を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない。
バイクが急ブレーキ・車が追突の場合
バイクが道路交通法24条(急ブレーキの禁止)に違反して、危険を防止するためやむを得ないという事情がないのに急ブレーキをかけ、そのバイクに後続の車が追突した場合です。
基本過失割合は、急ブレーキをかけ追突されたバイクが20%、追突した車が80%とされていて、認定基準は以下のとおりです。
急ブレーキ |
バイク |
↑ |
車 |
バイク | 車 | |||
走行態様 | 急ブレ ーキ |
追突 | ||
基本過失割合 | 20 | 80 | ||
修正要素 | 住宅街・商店街等 | -5 |
||
車が15㎞以上の 速度違反 |
-10 |
|||
車が著しい前方不注視 | -10 | |||
修正要素 | バイクが幹線道路の 走行車線上停止 |
+10 | ||
バイクが制動灯故障 | +20 |
追突事故の修正要素(補足)
上記の認定基準における修正要素について補足します。
住宅街・商店街等
人の横断・通行が激しいか頻繁に予測される場所が想定され、工場、官庁街等における出退社の時刻、オフィス街の小路、夜の盛り場、生活ゾーン、スクールゾーンも同様とされています。
人通りの絶えた深夜の住宅街・商店街等や、郊外の道路沿いに周囲と間隔を空けて住宅・商店街がある場合は含まれません。
幹線道路
歩車道の区別があって、車道幅員がおおむね14m以上(片側2車線以上)で、車両が高速で走行し、通行量の多い国道や一部の都道府県道が想定されています。
制動灯故障
制動灯が故障して点灯しない場合のほか、泥による汚れ等のために法定の照度がない場合や、夜間にテールランプが点灯していない場合等も含めてよいとされています。
また、被追突車に道路交通法24違反に至らない程度のブレーキ操作の過失(後述)がある場合も、昼夜の別等により、被追突車の制動灯故障について10~20%の過失を肯定してよいとされています。
24条違反に至らないブレーキ操作の過失
追突された側に、道路交通法24条違反に至らない程度のブレーキの不必要・不確実な操作等の過失がある場合には、過失割合を上記の認定基準において被追突車に10%程度有利に修正するのが相当とされています。
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弁護士 滝井聡
神奈川県弁護士会所属
(登録番号32182)